Interview

井口 愛

看護師

あわーず東京江東訪問看護リハビリステーション
看護師

最初はダブルワークの非常勤でしたが、訪問看護のやりがいを見つけて常勤となりました。

  • 私は、親も祖母も看護師という環境で育ちました。
    病院の社宅に住んでいたので、保育園も病院の保育園。友達も親御さんは病院関係の方、医療職の方ばかりでした。一時は全く違う職を考えました。洋服が好きなのでアパレル関係の仕事に就こうかと思ったこともあります。ですが専門的な方が自分に向いていると思い最終的には看護師になろうと思いました。
    その中でも、私は子どもが好きなので、小児科に行きたいと考えていました。キャリアとしても、NICUやHCUで2~3年ずつ勤め、一度海外に行った後に「元気に走り回っている子供も観てみたい」と思い、保育園の看護師として働いていました。その時に今の管理者から小児の案件が多いステーションとして紹介を受けました。
    あわーずに関わり始めた当初は、保育園に常勤として働きながら非常勤として勤務をしていました。関わっていく中で、あわーずで今までの経験が活かせると思い、ダブルワークではなく常勤として働かせていただくようになりました。

初めての「訪問看護」

病院では、退院で送り出すけれど、正直なところ、退院後の生活があまりイメージできていませんでした。
訪問を経験すると退院後の生活が見れて、今までやってきたことと繋がった感覚があり、「楽しい」と思いました。
また、家は「個別性」が実感できると感じました。病院でも「個別性」とよく言われます。今まで一生懸命考えてきたつもりでしたが、在宅の子の方が、「個別性」がすごく見えますし、実感できるので、理解できることが楽しく感じます。
病院は「治療に専念」の場所なので、生活がスムーズにいくようにお手伝いはしますけど「治すこと」がメインなんだなと改めて感じました。

驚きや大変なことも、もちろんあります

最初の頃は、病院とは全然違うので、管理の仕方で驚いたことが多々ありました。現在は管理の仕方も様々であることを理解し、3歳4歳のお子さんですと親御さんのやり方があるので、教えてもらいながら看護を展開しています。
ただ、初めての退院ですと、どうやって行くかを作り上げないといけないので、複雑です。ベットの位置、物品・呼吸器が入ってきたら、など、様々な想定をして治療方法を確立するので、大変だと感じます。病院では最低限の指導のみなので、ご家族が疲れていたりするケースもありますし、配慮もしなければならないポイントだと思います。
また、伝えていることの微妙なずれに気を遣うことも大変なことの一つです。看護師サイドと家族の認識の微妙なずれ(ほとんどは合っていますが)が小さいことが結構あります。気がついた時は正直にご家族に伝えてお互いのギャップがないように努めています。

外国の子どもの対応/英語を仕事で活用できる環境

現在インド人のお子さんを2人看させていただいているのですが、日本の子どもとの相違点を感じることはあります。 「子供が苦しいからケアをする」という点が腑に落ちる日本人に対して、インド人の方は見た目に対する美意識(かわいそう、痛そう)で躊躇するところがあり、その点は驚きました。また、ケアに関わる部分では食べ物とか(宗教関係)の違いもあります。 また、母国語でない英語のコミュニケーションなので100%伝わっているかが不安になることもあります。日本語だとしても家族と医療者の間で微妙なずれを感じることもあります。外国語では家族の意図と医療者の考えがお互いに分かり合えているのか不安ですが、その分積極的にコミュニケーションをとってギャップが生じないようにしています。

嬉しいことややりがいも日々感じています

嬉しいことはたくさんあります。
子どもは可愛いですし、抱っこしていて普段笑わない子が微笑んでくれたりする時は、いつも感動しています。発達障害のお子さんは「遊び」もしますし、子どもと関わることがとにかく楽しくて、兄弟の子に「また来てね!」と言われたりするのもすごく嬉しいです。
親御さんとの関係でも嬉しいと感じることはたくさんあります。最初はご家族の方も緊張していますが、毎回訪問に行くごとにお子さんや看護以外のお話も増えてきて、徐々に自然なコミュケーションが取れるようになってきています。親御さんからお子さんのことを教えてもらえるようになるのは、信頼してもらえたと思えてすごく嬉しいです。そういったところは看護師冥利に尽きます。

今後の目標

あわーずに誘っていただいたのも「小児案件が多い」という理由でしたので、今は小児案件でガツガツやらせていただいている状況です。
最近になって、今まで興味がなかった成人看護も、ようやく興味がわいてきました。関わらせていただく機会がありますが、子どもとの違いを実感しています。利用者様の人生の経験がある分、その方の歴史がありますし、また、ケアマネの方などの連携があり、多職種が関わるところだなと感じました。そういった違いが楽しく思えており、少しずつでも行っていけたらいいなと思っています。
今まではNICU、小児科だったため周りのスタッフも小児医療に関わる人たちでした。ですが訪問看護では成人看護をしていたスタッフもみんなで小児に関わります。ここで今までの経験をお伝えしながら小児訪問看護の底上げができるように頑張っていきたいです。

応募フォームはこちら